レイノルズ数

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 紙飛行機は空気が粘り付いてまともに飛びません。紙飛行機が本物のグライダーの様に1m沈下するエネルギーで40m飛んだらきっと感動することでしょう。

 空気の粘り付き具合はレイノルズ数で決まります。レイノルズ数は [飛行速度] × [主翼の幅] の数字で小さいほど粘り付きます。ラジコンの大型グライダーより大きくて速いと影響がほとんど無くなります。特に、主翼が細長い (アスペクト比が大きい) 方が滑空性能が良いのに細長い主翼には空気が粘り付きまくります。

 これまでの紙飛行機はこのことを逆手にとって? 高速で空高く上げ、低速高向角で空気を粘り付かせてゆっくり降りてくる滞空性能機ばかりとなりました・・・、これでは誰も感動しないので流行らなくなってしまったのだと思います。

 対策は有ります。回転させる、薄くする、細くするなどの粘り付く余地を与えない方法です。回転する円柱型、リング型、薄い翼形、細い胴体などです。また、こうした対策は壊れやすさに繋がり強度や壊れにくさへと対策は続いていきます。さらに、厚みが無い翼で揚力が発生するのかという疑問もあります。高速で発射すると宙返りしてしまいまともに飛ばないという問題もあります。

図の見方 向角とレイノルズ数別の揚力と抗力の実測結果です。大学の先生がキャンバー翼で行った風洞実験の結果です。
 原点からの接線が最大の揚抗比、つまり最も良く滑空する状態を表しています。レイノルズ数大の揚抗比が50倍になるように仮想の原点を考えて、そこからレイノルズ数小の接線を描いてみると絶望的な揚抗比つまり滑空性能となります。

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